世の中には色々な体の症状で悩んでいる方は多いですが、脇汗が多くて悩んでいる女性も多くいらっしゃいます。脇以外の部位はそれほど汗をかかくなくても脇だけは体の他の部位と比べて異常に汗が多い場合はかなり深刻です。
今回は脇汗が多い人がボトックス注射を行う際に保険適用が出来るのかについてお伝えしていきます。脇汗が多いと判断する基準はいくつかありますが、寝ている時には脇に汗はかかないが、起きていると脇に汗をかく。
家族に同じように脇だけに汗をかく人がいる。または、脇に汗をかくという症状がずっと続いている場合は「腋窩多汗症(えきかたかんしょう)」と診断されるケースがあります。
このように脇汗で困っている、日常生活に支障が出る方については、2012年から保険が適用されるようになっています。
「腋窩多汗症<原発性局所多汗症>」とは、特別な原因となる病気がないにも関わらず、脇の下の発汗が週1回以上起こり、日常生活に支障が出る症状の事を指します。
脇以外には、手足や頭部に大量の汗をかく多汗症もありますが、脇の下に起こる多汗症の事を腋窩多汗症と呼びます。腋窩多汗症に悩む年代ですが、かなり幅広く思春期から中年世代までの年代に広がっています。
男女の比率はほぼ同等で、明確な原因が特定出来なくて起こる多汗症の場合を「原発性多汗症」この症状とは別に何らかの病気あるいは薬等の影響で起こる多汗症の事を「継続性多汗症」と呼ばれます。
もし、専門医で診察を受けて、「続発性多汗症」と診断された場合は、原因となっている病気を先に治療する事を勧められます。
脇汗が起こるメカニズムは何?
脇に汗が多いのは大まかに分けて二つの原因があります。一つは精神性発汗と言いますが、緊張やストレスなどが原因で自律神経の働きが乱れ、それが原因で起こる発汗です。
もう一つは生活している空間の気温が上がったり、運動した事によって体が温まり、汗腺を刺激する事によって起こる発汗です。
最初にお伝えした精神性発汗は誰にでも起こる場合があります。例えば急に多くの人の前で話さないといけなくなった。仕事で極度の緊張状態が何日も続いた等が場合はどんな人であれ多少の汗はかくものです。
汗は自分の意思でコントロールできるものではありません。緊張して汗が出る人であれば緊張して汗をかくと周りに人に汗臭いと思われないだろうか?そういう事を意識すると返って汗が出る場合もあるんです。
汗をかいたらいけない、等と心の中で思えば思うほど、汗は更に出やすくなります。自分の心理状態が影響して汗をかく事も少なくないのです。
保険が適用されるボトックス注射とは?
2012年から重度の「腋窩多汗症」であると診断されると健康保険が適用されるようになりました。但し、保険が適用されるのはあくまでも多汗症のレベルが「重度」と診断された場合に限ります。
医師が重度の判定の目安にしているのは、どれくらい汗をかくのか?どれくらい汗が気になるのか?日常生活に支障があるのか?大体その3点です。
病院の診察を受けた後は大抵は薬を処方されますが、塗り薬が多いようです。この塗り薬で7割~8割の方が脇汗を改善できるようです。
塗り薬で効果がない場合は、ボトックス注射が適用されます。ボトックス注射はシワの除去などでも知られている美容クリニックで行われている治療方法です。
ボツリヌス菌が作る天然のタンパク質から精製された薬で脇に注射する事で交感神経から汗腺への刺激の伝達をブロックして発汗を抑えます。
治療そのものは短時間で両脇で10分程度です。ですから日帰りで入院する必要もありません。人によっては多少の副作用はありますが、それほど心配する事はなさそうです。一回注射すると半年程度は脇汗が出ないようになります。
この治療が健康保険で1回約3万円(2015年2月現在、3割負担の場合、診療費は別)で行う事が出来ます。
腋窩多汗症か、ワキガであるかは、自分ではなかなか判断がつきにくい場合があります。
まとめ
いかがですか?
今回は脇汗で悩んでいる方にボトックス注射が保険適用出来るケース等についてお伝えしました。保険適用してもボトックス注射を行うには一回で約3万円の治療費がかかります。しかも、継続して行えば年間で約6万円の治療費がかかります。
副作用も全くないとは言い切れない部分があります。そのようなリスクを冒さないでワキガクリームを塗って多汗症やワキガを改善する方法があります。