体から甘酸っぱい体臭がする!三つの原因と対処法をお伝えします!

人の体臭ってそれぞれに臭いが違います。海外では日本人ほど体臭を気にする人はいないという事からもそれは分かります。逆に外国人は自分だけの体臭をフェロモンにして、異性にアピールしているなんて話もよく聞くことです。

それはそれでイイとして、体臭の中でもツーンと鼻を突くような甘い香り。これはあまり良くない臭いです。人によっては甘い香りだからいいんじゃないの!と考える人もいるかもしれませが、それはちょっと違います。

健康な体であれば、甘いニオイが体から放たれる事はありません。じゃ、どんな時に体から甘い香りが放たれるの?と疑問が湧いてきます。

そこで、今回は甘いニオイがする体臭の原因と対策や予防法についてお伝えしていきます。甘いニオイがする体臭の原因は主に二つあります。それでは詳しく一つ一つ見ていきましょう。

甘い体臭の原因 ケトン体が体内で発生して甘い体臭を体から出す場合

体内でケトン体が大量に発生し、そのケトン体が汗と一緒に出る事によって、体から甘いニオイを出します。ケトン体と言うのは聞きなれない言葉ですが、体内で発生する物質の一つです。ケトン体は、体内で発生するアセト酢酸,D‐3‐ヒドロキシ酪酸およびアセトンの三つを総称してケトン体またはアセトン体と呼ばれます。

ここまで来ると、生物学と言いますか、解剖学のような話になってきますが、難しい用語は覚えなくてもいいですからね。ただ、説明の都合上どうしても専門用語は使わないといけない部分もありますのでご容赦下さいね。

さて、話を戻します。このケトン体が原因となって体臭を出す訳ですが、この時のニオイはツーンとした甘酸っぱいニオイを放ちます。

次にお伝えしていくのは、どのような要因で体内にケトン体が発生するかです。

甘い体臭の原因① 糖質制限をするダイエットによる甘いニオイ

ダイエットにも色々なダイエット方法がありますが、ここで言うダイエットとは、特に糖質制限などの極端なダイエットを指します。一日の生活の中で極端に糖質制限をしてしまうと、血液中の糖の濃度が低下します。それによって体から甘酸っぱいニオイを発するようになります。

糖質と言うのは人間が生命維持をしていく中でエネルギーとして使われる大切な成分です。体の中で糖が不足するとエネルギーを作り出す事が困難になります。

そこで体は、体内に蓄えた脂肪を使って体にエネルギーを供給しようと働き出します。しかし、体内に糖が不足した状態ではクエン酸回路にによるエネルギー生成が出来ません。

その結果、脂肪はそのまま肝臓に送られる事になり、ケトン体を発生させてしまいます。ここで一つ注意点があります。それは何かと言いますと、極端な糖質制限によって即ケトン体が体内で生成されるという訳ではないと言う事です。

一番最初は口臭、次に体から出る汗が臭くなり、一番最後に体から甘酸っぱいニオイを出すようになります。ですから、順番としては、口臭 ⇒ 汗  ⇒ 体臭 と三つの段階を経ると言う事になります。

また、糖質制限を始めてから初期の段階では少し甘酸っぱいニオイがする程度ですが、糖質制限の期間が長くなるに従って、自分でも分かるくらいのニオイを発するようになります。

甘い体臭の原因② 糖尿病による甘いニオイ

甘酸っぱいニオイを発生させる二番目の原因を見ていきましょう。二番目の原因は糖尿病が原因によってニオイを発生させる場合です。糖尿病になると甘酸っぱいニオイを発生させます。これは糖尿病によって糖の代謝をしているインスリンが不足するからです。

インスリンが不足するとエネルギー源として体内で糖の利用が出来なくなります。その結果、脂肪の分解によってエネルギーを供給することになりケトン体が発生します。糖質制限によって起こる体臭と糖尿病が原因で起こる体臭とは少し違う点があります。糖尿病が原因で起こる体臭はかなりキツイ臭いになります。

これは糖尿病を発症する事によって肝機能が衰えている事が多いからです。肝機能の機能が低下する事によって体内で発生したアンモニアが血液の中に入り込みやすくなります。そのアンモニアが入った血液とケトン体が体内で混ざる事によって、血液が体内を循環した時に甘酸っぱいニオイを発生させるようになるのです。

肝臓は体内で色々な働きをしていますが、その中の一つの機能である糖を貯蔵する働きがあり、血糖値を調整しています。従って、糖質制限を行ったり、糖尿病を発症する事によって肝臓にも影響を与えている事は確かなのです。

甘い体臭の原因③ 衣類や自分の体臭が混じった混合臭

人間の嗅覚が感じるニオイは体臭だけではありません。時には私たちが普段来ている下着や洋服などの衣類からもニオイが感じる場合があります。

また女性であれば、普段使っている化粧品の香料や香水など、それらのニオイが混ざって自分の体臭を作っています。ですから、特に糖質制限によるダイエットをしていない、糖尿病を発症している訳でもない。でも、甘酸っぱいニオイがする時があります。

これは謂わば、生活臭のようなものであり、色々なニオイが混ざった事による混合臭です。特に気にする事はありません。

もし、原因を特定したいのであれば、一度普段使っている洗濯する時に使っている柔軟剤、あるいは体に付けている化粧品、香水など、臭いを出していると思われるモノを一旦使うのを止めてみることによって何が原因で臭いを出しているかが分かります。

ダイエットと糖尿病との大きな違いは?

ちなみに糖質制限をするダイエットと糖尿病は、体内で糖質が不足する事によって、体の中で蓄積していた脂肪を使うことによってエネルギーを作り出し、その事が原因でケトン体が発生するという点では同じです。
しかし、大きく違う点があります。それは糖尿病はいくら体内にたくさんの糖があってもエネルギーとして利用する事は出来ません。
それに対して、糖質制限によるダイエットでは、単純に体に糖の摂取量が少ない為に起こります。この二つの違いが大きな違いと言う事ですね。

甘いニオイがする体臭の予防と対策

前述したように、普段使っている生活用品など、例えば化粧品、香水、洗剤や柔軟剤などニオイがあるものの使用を止めることによって混合臭の発生は止める事が出来ます。

次にケトン体が原因による甘酸っぱい臭いを発生させる原因は残り2つありましたね。一つが糖質を極端に制限するダイエット、そして糖尿病の発症によるものです。
一つ一つ見ていきましょう。

ダイエットを行うなら、体の仕組みをある程度は理解した上で行う

ダイエットに一口で言っても色々な方法があります。ご承知のように運動を中心にして体に筋肉を付けて代謝を良くして脂肪を減らすダイエット。

あるいは糖質を制限する事によって体内の脂肪を減らしていくダイエットなどです。この中で運動を中心に行うダイエットは運動しながら少しだけ食生活も変えていくというダイエットですから極端な糖質制限等はあまり行わないと思います。

一方で、食事を中心にして行うダイエットはどうしても糖質制限を行うダイエット法が中心になります。その際に極端な糖質制限をしてしまうと体が悲鳴を上げてしまい、ケトン体を発生させたりという結果になります。

それを考えると、食事制限がメインのダイエットは正しい知識で実践する必要があります。特に体の代謝機能を落とす糖質を抑える炭水化物ダイエットには注意が必要です。糖質などの炭水化物は太りやすいというイメージが先行し、穀類や果物などを抜いて食事をしている女性はかなり多いと思います。

しかし、炭水化物ダイエットは糖質を単に抜くのではなく、必要以上に摂らないという意識の方が大切なのです。つまり、普段の食生活の中で完全に炭水化物を抜いてしまうのではなくて、少しだけ炭水化物の摂取を抑える低炭水化物にした方が体に負担をかける事が少ないのです。

体臭予防の観点から申し上げますと、糖質を極端に減らすのではなく、一定の量を摂りながら適度な運動などで体の代謝を上げてダイエットを行う方が体臭の心配がないと言う事なんです。

運動によってケトン体の代謝を助ける筋肉をつける

甘い体臭を防ぐには体の代謝機能を上げることが大切です。特にケトン体の代謝には筋肉が必要になります。なぜなら、肝臓で作られたケトン体は、肝臓では燃焼できないからです。

ケトン体は筋肉や腎臓で再利用されますが、筋肉や腎臓で処理されないで、余分なケトン体は血液の中に入ってしまいます。ですから、全く運動をしないで筋肉を落としてしまうと、ケトン体が溜まりやすくなってしまうのです。

特に糖質を制限して行うダイエットをする場合は筋肉は落とさないように気を付けましょう。極度の食事制限をすると、使わない筋肉はどんどん落ちてしまいます。すると、甘い体臭を出す原因になりますし、代謝が落ちて逆に痩せにくい体質に変わってしまいます。最もおススメな方法はウォーキングやランニングなどの有酸素運動です。

有酸素運動の理想は20分~30分継続して運動を続ける事です。それくらい継続して体を動かさないと体の中の脂肪が分解されませんからね。いきなり20分や30分行う必要はありません。体も少しずつ行う事で徐々にそれくらいの運動が出来るように準備をしてくれます。気長に取り組むのがコツです。

糖尿病を予防する生活習慣は体臭予防

日頃から糖尿病を予防する生活習慣を心がけることが甘い体臭を防ぐことになります。それに糖尿病の予防は体臭予防にもなるのです。糖尿病は1型と2型があり、1型は突然発症し、原因はまだはっきりと分かっていません。それに対して2型は生活習慣によるものがほとんどです。

ですから、一度自分の生活習慣を見直してみて、改善出来る所から改善していくことが糖尿病発症のリスクを軽減する事に繋がります。

当サイトは糖尿病の専門サイトではありませんので、糖尿病に関して詳しくお伝えする事はしませんが、ごく一般的な糖尿病の予防についてのみお伝えしておきます。

糖尿病予防の10原則

・糖分の摂り過ぎに気を付ける
・洋食はカロリーが多くて脂肪分や糖分が多い事を知っておく
・洋食よりも和食を食べる機会を増やす
・揚げ物などの高カロリーの食事の摂取を抑える
・野菜、海藻類、きのこなどの食物繊維を摂る習慣を付ける
・お酒は適量を心がける
・お酒を飲む時もカロリーが多いツマミには気をつける
・寝る時間を出来るだけ一定の時間にして、睡眠時間を確保する
・運動不足を解消して適度な運動を行うようにする
・運動するなら有酸素運動がオススメ

また、糖尿病は初期の状態では自覚症状がほとんどありません。そのため、症状が進行してしまうことがあります。

進行すると網膜症や神経障害などの合併症を招く恐れがあるので、早い段階に気付けるように毎年の健康診断は受けることも大切です。

まとめ

いかがですか?

今回は甘酸っぱい体臭を出している原因は何か?をお伝えしてきました。主にはケトン体という体の中で作り出している成分でしたね。

そして、その成分は極端な糖質制限を行う事で体内の糖が不足して、脂肪を分解する過程で発生する物質であること、そして、糖尿病を発症する事によってもケトン体は発生すると言うお話でした。

混合臭もありますが、それは生活臭に近いものなので、原因を特定する事で改善することは可能であるという事でした。

人に迷惑をかけるような体臭を出さないようにするには、普段から色々と気をつけていかない部分がありますね。特に体臭が気になっている方は出来る所から改善していきましょう。