今回はデリケートゾーンがどうしてニオイが出るのか?根本的な原因は何なのか?そして、どんなニオイの種類があるかをみていきましょう。
目次
デリケートゾーンは何故ニオイを出しやすいのか?
デリケートゾーンのニオイの大きな原因は雑菌です。雑菌は繁殖する過程でニオイの元となる物質を出します。これがニオイの元になります。
デリケートゾーンは人間の体の中でも汗腺や皮脂腺が多く集まっている場所です。ですから元々汗も出やすいし、皮脂も出やすい箇所であると言う事なんです。
その上、デリケートゾーンには尿や経血などを出す尿道や膣があります。雑菌はこれらの尿や経血、汗、皮脂などをエサとしてどんどん増殖していきます。
デリケートゾーンには、雑菌が増えていく為の条件が全て揃っている事になります。そしてデリケートゾーンには汗腺があるというお話をしましたが、このゾーンにある汗腺はエクリン汗腺ではなくてアポクリン汗腺です。
エクリン腺から出る汗はサラッとしていて無臭の汗である事は分かっていますが、アポクリン腺から出る汗はネバネバしている汗でワキガの原因にもなる汗なんです。
アポクリン腺から出る汗はミネラルや皮脂を豊富に含んでいます。雑菌にとっては本当にニオイを出すのに好都合な条件が揃っているんですね。
さらにデリケートゾーンはほとんどの場合は隠れています。ショーツなど下着を身に付けている時間が長いのです。その影響でムレやすく汗をかきやすい状態であると言えます。
ニオイを作る雑菌は高温多湿を好みますが、その条件も全て満たしているという訳なんです。
さらに、デリケートゾーンはアンダーヘアやショーツで覆われてムレやすく、高温多湿の環境になります。
ニオイを作る雑菌にとっては、デリケートゾーンは非常に好条件がそろっている部位と言えるのです。
次にデリケートゾーンから出るニオイにはどんなニオイがあるのかを見ていきましょう。
デリケートゾーンの臭いの種類
酸っぱい臭い
デリケートゾーンの酸っぱいニオイはあまり心配はいりません。これは多くの場合はおりもののニオイです。普通は少し酸っぱいニオイがするのが当たり前なんです。
おりものは子宮や膣などから分泌される物質です。これは膣の中に細菌が入り込まないように守ったり排卵期に受精のサポートをする働きがあります。
おりものの成分の中には乳酸が含まれているので、その影響で酸っぱいニオイがするんです。酸っぱいニオイがするのは普通です。
むしろ、これは健康体であるという証拠でもあります。気になる場合は入浴時に優しく洗い流してあげましょう。
⇒デリケートゾーンの正しい洗い方はこちらを参考にして下さいね。
生臭い腐敗臭
デリケートゾーンから出るニオイは人によって個人差があります。またニオイにはいくつかの種類があります。その一つが生臭いニオイです。魚が腐ったようなニオイと形容することも出来ますね。
デリケートゾーンから魚の腐ったような生臭いニオイがする場合は要注意です。可能性として婦人科にまつわる病気の場合もあります。
ニオイだけではなくて、外陰部の強い痒み、あるいは緑色、もしくは黄色がかった膿、そしてポロポロした白いチーズのようなおりものが出る等の症状が見られるならばかなり婦人病の可能性が高いと言えます。
もし、ご自分がそれに該当するのではないかと言う疑いがあれば婦人科の専門医の診察を受ける事をオススメします。婦人科に行くのが恥ずかしいと躊躇して先延ばしにしていると、さらに症状が進んでいきます。早めの処置をオススメします。
ワキガのような臭い
ワキガのニオイというのは少し分かりにくい表現かもしれませんね。ツーンと鼻を付くようなニオイです。このニオイがする時はスソワキガの可能性が高いです。デリケートゾーンにはアポクリン腺が多く存在します。
ワキガのニオイを発症させる好条件は全て揃っています。アポクリン腺から出る汗を雑菌が分解するときに、独特の臭いニオイが発生します。
そのニオイが発生する場所によって名称が変わってきます。脇から出る場合は「ワキガ」と呼ばれ、デリケートゾーンから出ている場合は「スソワキガ」と呼ばれます。
次にデリケートゾーンのニオイの原因をみていきましょう。
デリケートゾーンの臭いの原因
雑菌の繁殖
デリケートゾーンのニオイを作る大きな原因は、雑菌の繁殖であることは、先述したとおりです。といっても、雑菌が繁殖するのは必ずしもデリケートゾーンが不潔になっているからとは限りません。
デリケートゾーンは普通に生活をしている中では、ショーツに覆われ、アンダーヘアも密集していてムレて高温多湿になりやすい場所です。
また、衣類を常に付けている影響で汗をかくことも多い部位ですね。さらに月経中は経血がアンダーヘアに絡みついたりする事もあります。
また、前述したように、おりものがショーツに付着する事だってあります。高温多湿の環境に加えて雑菌が好むエサとなるモノが全て揃っている事が分かると思います。
その為に毎日入浴して洗っているつもりでも、雑菌は簡単に増えてしまいます。
女性ホルモンの影響
デリケートゾーンから出るニオイは女性ホルモンの影響もあります。特に生理前は女性ホルモンのバランスが大きく崩れます。
女性ホルモンはエストロゲンと呼ばれるホルモンとプロゲステロンというホルモンの2種類があります。このうち、エストロゲンは皮脂を抑える働きがありますが、生理前になるとエストロゲンの分泌は大きく減少します。
それによって、皮脂を抑えるパワーが減少します。その影響を受けてデリケートゾーンの皮脂腺から大量の皮脂が出るようになります。通常よりも皮脂腺から出る皮脂の量が多くなるので、皮脂の酸化が起きてニオイが発生するという訳です。
また、生理前にはおりものも酸性になりやすいので、酸っぱく感じる場合もあります。また、生理だけではなくて疲労の蓄積や過剰なストレス、あるいは更年期などにも影響を受けることが分かっています。
ですから、デリケートゾーンからのニオイを抑えるには女性ホルモンのバランスを整える事も大切な要素になります。
普段の食生活
私たちは生命活動を行う為に毎日何かの食べ物を食べることが習慣になっています。偏った食生活をしていると体のバランスが崩れ、色々な影響を及ぼします。
特に体臭やデリケートゾーンのニオイと関係しているのは肉食や脂肪分の多い食生活です。普段から出来るだけ偏らない食生活を心がける事もニオイケアには必要な要素です。
すそわきが
ワキガで悩んでいる人は、スソワキガも併発することがあります。ワキガは親の遺伝からアポクリン腺を受け継ぐ事によってなる場合が多いのですが、そういう人は生まれつきアポクリン腺の量が多いという事が分かっています。
つまり、脇やデリケートゾーン、胸周り、おへそ周りなど汗腺が多い箇所にはアポクリン腺も多いと言う事です。
ワキガのニオイはアポクリン腺から出る汗を雑菌が分解する事によってニオイを発生させますが、ニオイを防ぐにはこまめに汗を拭き取る、あるいは生理用品をこまめに取り替えるなどの作業が必要になります。
⇒ デリケートゾーンのニオイを防ぐ方法はこちらに詳しく書いています。
まとめ
いかがですか?
今回はデリケートゾーンのニオイの種類と原因について詳しくお伝えしてきました。いつも言う事なんですがニオイを出している原因が理解出来れば、あとは対策を行うだけです。
また、対策の中でもいますぐ出来ないものもあります。例えば肉食中心の食生活をしている人がニオイ対策をすると言って、翌日から肉食をぱったりと止めてしまって野菜中心の食生活に切り替えるという事は難しい話です。
ですから、対策は一つではなくて、いくつかの方法があります。その中で自分が出来る対策から取り組んでいけばいいと私は思っています。今の生活環境の中で何が出来るかを考えて取り組んでいただければと思います。