あなたは経験がありませんか?汗をかいてしばらくそのままにしていると、雑巾のような耐え難いニオイに自分の汗のニオイが変わっていくことを。私は基本的に汗をかくのが好きで時間がある時には軽いジョギングをしたりストレッチをしたりと運動習慣を付けています。
特にトレーンニングウエアを着て運動していると、汗をかいていると自覚はあるのですが、そのまま運動を続けていると、何か嫌なニオイに変わっていきました。
最初はこれは体臭か、衣類に付いた汗に雑菌が付いてニオイを発生させていると思っていたんです。でそれは違う事が分かりました。
これは2011年に洗剤の販売等で有名な会社である「花王株式会社」の研究によって「モラクセラ菌」という雑菌の存在が明らかになりました。
このモラクセラ菌は衣類の洗い残したタンパク質などをエサとして増殖して、それがニオイの原因菌になってニオイを放っていると言うのです。
でも、このニオイは全部が全部衣類のニオイではなくて、頭皮のニオイや髪の毛のニオイなどを含んでいる場合もあるという事です。
この場合は、雨などに濡れてしまった、あるいはお風呂やシャワーなどを浴びた時に十分に体を拭かないで体や頭髪などが生乾きの状態になってモラクセラ菌が発生したと考えられています。
ですから、この雑巾のようなニオイは体臭の可能性も完全には否定は出来ませんが、基本的には衣類臭であると言えます。いずれにしても、ニオイを出しているのはモラクセラ菌であるという事が判明したので対策をする事は出来るんです。
目次
モラクセラ菌ってどんな細菌なの?
雑菌臭の原因であるモラクセラ菌ですが、この菌は私たちの身の回りのどこにでもいる常在菌の一つです。この菌は健康な人には無害である事が分かっていますが、免疫力が落ちている人には油断が出来ない菌です。時には肺炎などの原因になる事があると報告されています。
2011年5月に花王株式会社は、洗濯物の部屋干しの際に発生する悪臭の原因菌が“モラクセラ・オスロエンシス”であることを発表しました。
そして、このモラクセラ菌が雑巾のような悪臭を発生する“4メチル3ヘキセン酸”という化学物質を作ることを明らかにしました。
この菌の特徴はジメジメした場所に発生しやすい事、また脂質、他の雑菌と引っ付いて増殖する事などが分かっています。
雑巾臭を解消する効果的な3つの方法
次にモラクセラ菌を含んだ雑菌臭を解消するのに効果的な四つの方法についてお伝えしていきます。一つずつ見ていきましょう。
抗菌効果が80%を超える抗菌洗濯洗剤で洗濯する
“部屋干し用”を宣伝文句にしている洗剤でも、実際の抗菌効果はわずか3%台という商品も巷には多く出回っています。
これに対して、「ニオイ菌99%抑制」と宣伝している花王株式会社の“アタックNeo抗菌EX・Wパワー”や、抗菌効果が80%を超えるライオン株式会社の“部屋干しトップ”と言う抗菌洗濯洗剤は、一般的な菌のみならずモラクセラ菌にも対応しています。
ですから、雑菌臭を消臭するのにも効果が期待出来ます。実際に雑巾の腐ったような臭いがするタオルを洗濯してみるとニオイが取れていて殺菌効果や消臭効果が凄いのが良くわかります。
弱酸性の石鹸などを使用する
モラクセラ菌を除菌するには弱酸性の石鹸も有効です。花王株式会社の“ビオレU”や第一三共ヘルスケア株式会社の“クリアレックスW”などを洗面器に適量入れ、60度程度のお湯に30分くらい浸しておくモラクセラ菌を殺菌する事が出来ます。
その後で洗濯を行い、風通しが良く、日当たりが良い場所で干して乾燥させるとニオイが落ちている事がよく分かります。
生乾きの状態でいないようにする
雑巾のような雑巾臭は基本的には衣類の臭いである事が分かりました。自分の体臭ではない事が分かってひと安心ですね。
でも、濡れた頭髪をそのままにしておくとニオイを発生させる原因を作ります。モラクセラ菌が発生する可能性があるのです。
ですから、頭髪が雨に濡れたり、汗で濡れてしまった時は、まずはお風呂に入り頭髪を洗います。その後でしっかり乾かします。
生乾きの状態で放置しておくのが一番よくありません。モラクセラ菌はそういう環境が大好きなのです。ですから、しっかり濡れた箇所の水分を拭き取る、そしてしっかり乾かすという事を忘れないで下さいね。
まとめ
いかがですか?
今回は汗をかいた後に発生する雑巾のような嫌なニオイ。その原因はモラクセラ菌だと言うことをお伝えしました。
このモラクセラ菌は湿った場所を好み、雑菌や皮脂、ゴミ、汚れなどと引っ付くことによって、あの嫌なニオイを発生させます。
ニオイを発生させない為には、ケアをしなければいけません。洗う、殺菌、そして乾燥でしたね。しっかり乾燥させる事によってモラクセラ菌の発生を抑制する事が出来ます。
生乾きの状態が一番良くないと言うことを頭に入れておいて下さいね。