今回はすそわきがのニオイ対策として、病院やクリニックでの「手術」の種類やメリットやデメリットについてお伝えしていきます。手術をする場合には、ニオイの原因を直接除去する為に高い効果が得られますが、メスでの切開が必要になり、少なからずそれに伴うリスクが発生します。
一方で手術をしない治療方法もあります。手術をするよりはリスクは減りますが、手術と同じように30万円以上の高額な費用が必要になります。
また、再発するという可能性もあります。いずれにしてもリスクがあるという事は承知しておく必要があります。それでは一つ一つ見ていきましょう。
目次
すそわきがの手術
今回ご紹介するすそわきがの手術の方法は2種類です。どちらの方法も患部にメスを入れる方法です。
皮下組織削除法
皮膚を切開し、汗腺を除去する方法です。数センチ程度の切開を行い、皮膚を裏返して目視しながら汗腺や皮脂腺を取り除いていきます。毛根を除去する事によって同時に脱毛する事になります。
手術時間は約2時間程度です。手術当日は安静が必要になります。ただ入院する必要はありません。手術後は2~4日ほど幹部をガーゼで圧迫固定した後、ガーゼを外します。
その後2週間ほど待ってから抜糸を行います。抜糸後は入浴が可能になります。抜糸が外れるまでの二週間ほどは入浴は出来ないので、少し辛いかもしれません。また、手術後も経過チェックを受ける必要があるので、術後3ヶ月から半年の間に3回程度の通院が必要になります。
切開と縫合(切った部分を縫い合わせる)を行うので傷口が目立たなくなるまでに相当の時間がかかります。また、縫合した後も皮膚が引っ張られる感覚が半年ほどは続くと言われています。
麻酔を使うので痛みを感じる事はありません。汗腺を完全に取り除くので再発の可能性は低いと言えます。手術費用は実費で30万円~40万円必要です。
超音波吸引法
陰毛のある範囲の左右の皮膚に、5ミリほどの切れ目を入れて超音波メスを挿入し、超音波の非常に細かい振動によって汗腺を破壊していく方法です。血管や神経を避けて汗腺のみを吸引することができるので比較敵、施術時間は短く約2時間程度です。
皮膚組織除去法と同じく、麻酔を行うので術中は痛みを感じません。傷跡は術後1ヶ月くらいは皮膚がでこぼこしますが徐々に目立たなくなり、半年ほどでにきび跡くらいになります。しばらくは皮膚がつっぱる感じが続きますが、2ヶ月くらい経過すると徐々につっぱる感覚がなくなってきます。
また、皮膚組織除去法と同じく抜糸を行うまでは入浴はできません。汗腺を取り残してしまうことがあり、その場合は再発の可能性があります。
費用は35万前後となっており、リスクと再発の可能性を合わせて考える必要があります。また、超音波の振動による摩擦熱が身体に影響を及ぼす可能性もあるので、どんな影響が体にあるのかを詳しく聞いた上で手術をする事をオススメします。
すそわきが治療で保険は適用されるの?
すそわきがの手術は今の所はメジャーな所では前述した2種類の手術方法になります。この手術に関しては保険適用外になるので実費が必要になります。
従って、保険は適用されないという事です。
すそわきがの手術のメリット
手術を受けるメリットは、注射やその他の治療法よりも確実な改善が望めるという点です。
ニオイが発生する原因である汗腺そのものを焼いたり、取り除く方法なので、劇的な改善が見込まれる場合もあり、施術を行なうドクターの技術いかんによる場合もありますが、再発の可能性も少ないと言えます。
また、手術後に一定の経過観察の期間が必要ではありますが、経過観察が無事終わってからは通院する必要はありません。重度のすそわきがの症状に悩む人には有効な方法であると言えます。
すそわきがの手術のデメリット
次にすそわきがのデメリットについてお伝えしていきます。メリットよりもデメリットの方が多いのが手術なのですが、後はどちらのリスクを重視するかによって手術に踏み切るかどうかになります。
それでは一つずつデメリットについて見ていきましょう!
日常生活に支障をきたす
無事手術が終わっても日常生活にかなりの支障が生じます。術後は患部にガーゼを縫い込んで圧迫を続けるタイオーバーという期間が必要になります。この期間は平均すると2日~4日です。
さらにタイオーバー後も抜糸をするまでは入浴ができず、かなりのストレスになります。タイオーバーから抜糸までにかかる日数は2週間~3週間です。
これは普通に仕事をしている方にとってはかなり長い期間と言えます。長期間であるが故になかなか手術に踏み切ることが出来ない人も多いのです。
アポクリン汗腺をすべて取り切れない場合もある
デリケートゾーンのアポクリン汗腺は目視で確認する事は難しいので、高度な技術を要すると言われています。アポクリン腺そのものを全て取り除くことが目的ですが、確実に汗腺をすべて取り切れるとは断言できません。
術中に他の部分を傷つけてしまったり、汗腺を取り残してしまうとすそわきがの症状が再発してしまうケースもあります。ここで大切になるのは信頼できるクリニックとドクター選びだという事ですね。
皮膚がダメージを受ける
すそわきがの場合はデリケートゾーンにメスを入れることになります。傷跡が大きく残ってしまうこともあり、周囲の組織に影響を与えないとも限りません。
また、一時的にアンダーヘアが抜けたりそのまま生えてこなくなる可能性もあり、注意が必要です。
手術しないすそわきが治療
次に手術しないワキガ治療法についてご紹介していきます。主に行われている方法は3種類です。一つずつ見ていきましょう。
ボトックス注射
筋肉の活動を和らげる効果を持つボトックスですが、汗の発生を促すアセチルコリンの放出を抑える働きも持っています。
このボトックスを注射することによってす、そわきがのニオイの改善を狙った治療がボトックス注射です。ただ、永久的な効果はなく、およそ6ヶ月ほどで元の状態に戻ります。
ですから、臭いが出てきたと実感出来たら、その都度注射を打たないといけないという治療法になります。一回にかかる費用は約10万円前後です。自由診療の為に実費での支払いが必要です。
ビューホット治療
ニオイが強く、汗の量も多い人におすすめな方法です。細い針から出る高周波によって、汗のもととなるエクリン汗腺の働きを抑制し、汗の放出を抑える効果があります。
また、ニオイのもとであるアポクリン汗腺に熱を加えて凝縮させ、気になるニオイを抑えることができます。
マーキングした部分に冷却ジェルを塗布し、約30分ビューホットを照射します。肌への負担は少なく、固定圧迫をせずに当日からシャワーを浴びることができます。
麻酔を使うため照射中の痛みは感じません。1、2度の治療でほとんどの場合再発しないとされています。照射直後はぽつぽつとした赤い痕が残りますが、約1ヶ月ほどで気にならなくなります。
ビューホットの治療費は、かなり高額で約40万円程度の費用が必要です。
電気凝固法
陰毛の毛穴ひとつひとつに針を刺して電流を流し、アポクリン汗腺を焼き切ってしまうという治療法です。局所麻酔を施し、すそわきがのニオイのもとであるアポクリン汗腺と皮脂腺を電気凝固機器と絶縁針を使用して破壊します。
約3ヶ月の間隔を開けて数回の治療を行うと、ほとんどの場合十分な効果が得られます。治療は約20分から30分で完了します。汗の減少やニオイを抑えるだけでなく、黄ばみに悩む人にも効果的です。
わきがよりもすそわきがに特に効果が高いと言われています。また、術後の日常生活に影響がおよぶこともありません。電気凝固法の費用相場は30,000~120,000円。他の施術法と比べると料金が安い印象です。
電気凝固法はあくまでニオイを軽減させるものなので、症状が重くなってくると施術を受けても高い効果が得られないこともあるので注意が必要です。
VIOライン脱毛
VIOラインと言うのはデリケートゾーンの総称です。VIOラインの脱毛を行う事によって陰毛を減らし、ムレや痒みを軽減し清潔に保つ事によってすそわきがの症状を軽減させるという方法も考えることが出来ます。
全身脱毛サロンならどこでも出来る施術方法です。また、VIO専門のサロンも最近ではオープンしています。ただし、デメリットは永久脱毛するまでにはかなりの時間を要します。
約一年程度は見ておいた方がいいでしょう。相場は7万円~10万円ほどは見ておきましょう。
まとめ
いかがですか?今回はすそわきがの手術方法を2種類、そして手術以外の注射などの方法4種類をお伝えしてきました。
今回お伝えした方法はいずれもかなり高額な費用が必要になります。またどの方法も多少のデメリットがあります。
メリットとデメリット、そして日常生活にどれほどの支障が出るのか等を総合的に判断して行う必要があります。自分一人で判断出来ない場合は、パートナー、身内の方、母親など身近な人に相談してみるのも一つの方法です。